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北塩原村では、4つの地区(北山地区、大塩地区、桧原地区、裏磐梯地区)があり、その地区の集落毎に行政区が分かれています。その行政区のコミュニティ活動が、地域を支え、共助を育み、地域の安全、安心のもとになり、昔からコミュニティの大切な役割を担っています。
今回は、私、地域おこし協力隊の皆川が住んでいます大塩地区の下川前行政区の行事についてご紹介します。
11月は、「堰払い」と「才の神(さいのかみ)」の準備です。
朝8時集合です。
事前準備は、カクスコ(スコップ)、草刈幾、セメント、砂利などなど、
堰払いは年2回、この地区の圃場へ送る水路の清掃作業です。
水路のU字溝の清掃のほか破損個所の補修作業も行います。水路の破損個所は、周囲の土がかなり深くえぐり取られていて、大量の砂利とセメントで補強です。一輪車で砂利を運んだり、セメント作ったり、なかなかの土木工事でした。昔は未整備の水路にU字溝を敷く土木工事も行政区の皆さんで作り上げたとか…びっくりです。
堰払いの後は、「才の神」を造る作業です。萱を集めて軽トラに積み込み、杉のご神木を切り出し、ご神木を中心に萱を重ねて組み立てていきます。
立派な「才の神」の完成です。
「才の神」は、無病息災を願う伝統の火祭りとして、「左義長」という日本全国に広く見られる習俗であり、地域によっていろいろな呼び名があるそうです。
以下の記述は、北塩原村の民俗誌としてまとめられた「「裏磐梯北塩原の民俗(北塩原村 昭和52年発行)」に掲載されている「才の神」の解説です。
(小正月の)15日夜、〆(しめ)縄・門松・藁などを集めて焼く。一年中災(才)の神を焼き払う意だという。下吉地区ではイナボモチ2個つくる。金山では湖水のそばに、心棒一本を切ってきて、それに松杉カヤをゆわえる。大塩では組々で松二本たてて行う。いずれも餅を焼いたり、煙草をのんだりする。才の神の火で煙草をのむと、むし歯にならないという。餅を食べると、頭がいたくならないという。金山では才の神に行かない人にその火ほたを家まで持ってきてやり、煙草をすわせる。小野川でも松や杉の木を切って、〆縄・門松・藁などをまわりに積んで燃やし、餅を焼いたり、煙草をのんだりすることが行われている。
実は、どちらの作業も、移住1年目の私は初めての体験で、何をしているのかよくわからないまま手伝いしていました、才の神は出来上がってから、「こうゆうことか」って感じです(反省、、、)このような記事を書かせていただきましたので、次回からは、もう少しましな手伝いができそうです。
地域の風習として引き継がれる行事を地域の皆さんと共におこなう、その心が福をよぶのかも知れません。